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今日はジャンゴの誕生日ですから、久しぶりにジプシージャズの記事を書きましょう。
以前の記事で、JAZZ À LA GITANEというコンピレーション・アルバムのことを書きましたが、その時はVol.1〜3まででした。昨年末にVol. 4が出ているのを知って早速注文しましたが、松も取れた先週になってようやく届きました。今日はジャンゴに敬意を表して、このアルバムを聴いて感じたことを少しだけ書きます。(知っている人も多いと思いますが、アルバムジャケットの写真の中にある裸婦の絵は、ジャンゴが描いたものです。)
JAZZ À LA GITANEシリーズでは、ジャンゴとグラッペリのホットクラブ五重奏団の演奏も少しは聴けるのですが、それよりも、ジャンゴとグラッペリが一緒に演奏しなくなった1939年以降に湧いて出てきた、他のジプシー・ミュージシャンやヨーロッパの近隣諸国のバンドが演奏するホットクラブ・スタイルのジャズ(いわゆるジプシージャズ)のレアな音源を収めています。ヨーロッパのみならず、当時の戦争中立国であった南米あたりのバンドまで聴けるからおどろきです。ジャンゴのベーシストであったLouis Vola(ルイ・ボラ)は戦争中は南米に逃げてホットクラブを名乗っていたことがこれでわかりました。
このVol. 4でも初めて聴くような面白い演奏がたくさん収められていますが、素晴らしい洞察で収められた一曲を皆さんに知っていただきたいです。なんと、Les Paul TrioのDark Eyesがこのジプシージャズのコンピレーション・アルバムで聴けるのです。僕は初めてLes Paul Trioのレコードを聴いた30年近く前から、これはぜったいジャンゴと同じカテゴリーに入ると考えていましたが、それについて言及する人や記事を見かけることはこれまでありませんでした。しかし、このJAZZ À LA GITANE vol. 4を聴く限り、その考えが間違いではなかったようで、溜飲が下がりました。Les Paulが真面目にホットジャズをやっているのを聴いた事が無い人にはお勧めです。ぜひ聴いてみて下さい。