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Adieu et BonjourUpdate : 2020/12/18 Fri 23:41

表題の「Adieu et Bonjour」は僕の新譜CDのアルバムタイトルです。この度、文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」に「未発表音源のCD化〜無料配布」としてプロジェクトを申請し、認可を得ました。したがって、無料配布することになりました。次のリンクから配布を行ってます。(申し訳ございませんが、送料・封筒代をご負担ください。)

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内容について申し上げます。1993年にマルチトラックのカセットテープに録音して1997年にCD化した私家盤「Gypsy In Texas」の全曲10曲を、マザーテープのカセットからデジタルリミックスしました。それに、2003年にデモとして録音した5曲をリマスタリング、昨年と今年に新たに録音したデモを2曲を加えた、全17曲です。曲紹介を次に記します。

1. Danson Avec Ma Guitare

1819年ウェーバー作のピアノ曲「舞踏への勧誘」をフレンチジャズに編曲しました。1930年代にGoodman楽団も同じ手法で自身のラジオ番組のテーマ曲にしていました。

2. Gypsy In Texas

旧アルバムのタイトル曲で、ミュゼット音楽風に作った僕のオリジナル曲です。旧アルバムのコンセプトは、1930年代にパリの楽団が米国テキサスを演奏旅行したらというものでした。

3. Texas Crapshooter

テキサス・フィドル曲をフレンチジャズに編曲しました。東欧からの移民が多かったテキサス方面では、故郷の音楽そっくりの楽曲が数多く伝承されています。欧州のポルカが里帰り?

4. It Had To Be You

古いジャズ小唄です。ジプシージャズ・バンドで演奏されることが多いです。

5. Let Me Call You Sweetheart

美しいメロディはアメリカの古いノベルティ・ソングです。元々がワルツであるため、ミュゼット風に編曲しました。

6. Shine

古いジャズ小唄です。御大Django Reinhardtの1936年の有名な録音の他、今でもジプシージャズ・バンドで演奏されることが多いです。多くのブルーグラス・ミュージシャンが感銘を受けたStephane GrappelliとDavid Grismanの共演ライブでのスリル感に満ちた演奏も素晴らしかったです。

7. Valse De Kentucky

古いブルーグラス曲にヒントを得て、ミュゼット風に演奏しました。旧アルバムには無かった拙いビオラをセカンド・コーラスにダビングしました。

8. After You’ve Gone

古いジャズ小唄です。御大Django Reinhardtの有名な1936年の録音の他、今でもジプシージャズ・バンドで演奏されることが多いです。ここではアップテンポで。

9. Tiger Rag

録音されたジャズ曲としては最も古い曲のひとつです。Django Reinhardtのバンドデビュー曲のひとつです。ギター、アコーディオン、クラリネットのアンサンブルというのは、1930〜40年代のスイングミュゼットバンドの特徴です。

10. East End Blues

サッチモの古いブルース曲にヒントを得てフレンチジャズとして演奏しました。旧アルバムではイントロのギターソロが巧くいかなかったために別のメロディが収められていますが、今回マザーテープにNGテイクを発見したので、デジタルリミックス技術で復活させて差し替えました。

11. That’s A Plenty

ジプシージャズではほとんど演奏されないレパートリーですが、元はかなり古いピアノ曲で、今日ではディキシージャズのスタンダードとしてよく演奏されます。トラッドジャズメンにはメモリ必須の曲です。

12. Get Out And Get Under The Moon

言わずと知れた、日本でも有名な「月光価千金」です。このテイクでは意表を突いてギターとピアノのデュオで演奏しました。

13. Montagnue Noir

ブルーグラス・ギター奏者必修のフラットピッキングの名曲、Black Mountain Ragというアメリカの古いフィドル曲を、フレンチなギターのブルースとして編曲しました。

14. Struttin’ With Some Barbecue

Django Reinhardtが憧れた、サッチモ率いるHot Fiveの名演をイメージして、弦楽器によるアンサンブルを重視しました。

15. Burgundy Street Blues

ニューオリンズ・ジャズのクラリネット奏者George Lewisの素晴らしいブルースを雰囲気を大切に演奏しました。Djangoスタイルのギターとトラディショナルなクラリネットの音使いの共通点を感じることができました。

16. Clarinet Marmalade

録音されたジャズ曲としては最も古い曲のひとつです。ディキシー・ジャズやニューオリンズ・ジャズのスタンダード曲です。バイオリンのピチカートソロを頑張ってみました。

17. Si Tu Vois Ma Mère

英訳すると「If You See My Mother」、Sidney Bechetの名曲をクラリネットとギターで演奏しました。下の動画で、このトラックをお聴きいただけます。

2010年に僕の母親が旅立ち今年で10年でしたが、今年はコロナ禍で墓参が叶いませんでした。母親が残してくれた微々たる現金で買ったギターも、手に入れて10年になりました。そのギターで没後10年に録音したのが、最後に収めたSi Tu Vois Ma Mére(Lonesome / If You See My Mother)です。この30年、いろんな人との別れ(Adieu)と出会い(Bonjour)が有り、現状最後に録音したのもこの曲です。

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