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20〜30年後(成人するとあっという間に過ぎる時間です)にハイグレードなアナログオーディオシステムが一般に普及していないと思うので、今後の再生システムにアナログvsデジタルの音質の優劣について語ることはちょっと置いておきます。また、アナログ時代を人生でかなり共有してますので、アナログ時代のアルバム文化や再生システムへのこだわり等、玄人的な粋な部分も理解していますが、ここではスルーしますのでご容赦ください。
アナログ音源のデジタル化についてちょっと語らせていただきます。
レコード会社が昔の音源をCDでリイシューしてくれて、それがデジタル用にリマスターされてBOXセットコンプリート版だったりすると、買い直してしまうことが多いのは僕だけじゃないでしょう。
コンプリート版でなくても紙ジャケ復刻廉価版みたいなやつが、最近多いです。リマスターしているかどうか怪しいですが、店頭や通販ショップでの実勢価格を考えると、アナログLPを持ってても買い直してしまいますね。10枚セット中1枚だけ持ってないという場合でも、セット価格がアナログ盤1枚分なんていうこともざらにあります。
ただ、僕に限って言えば唯物的な所有欲がそんなに無いので、円盤でなくてもデータだけでも構いません。ジャケットも高解像度のPDFか何かで、写真の類や録音情報(パーソネルや年月日etc)が付いていればうれしいですけどね。
しかしながら、名盤であっても未だにレコード会社がリイシューしないアルバムもかなり有ります。そういう場合は、個人的にアナログ音源をコンピュータに取り込んでデータ化するという人も多いでしょう。アナログ音源はLPレコードだけではなく、カセットテープやオープンリール、さらには大昔のSPレコードもあります。この作業の需要を見越しているでしょうけれど、それを代行してくれるサービスを旧DPE等でみかけますし、一般用の専用お手軽ハードウェアも廉価で販売されていますので、そういうサービスやツールを使って秘蔵のアナログ音源をCDに焼いたりMP3にして楽しんでいる方は少なく無いと思います。
いざLPレコードをコンピュータに取り込んでデータ化したものを聴いてみると、CDで聴く音となんか違うことに気付く人は居ますでしょうか?これは、前述のリマスターという作業をしていないのと、ハードウェアのグレードが低いのが原因です。
LPレコードを手に持ったままちょっと軽く叩いてみてください。思ったよりレコードは鳴っているでしょう。またレコードを置かないターンテーブルも軽く叩いて見てください。安物ほど良く鳴ります。SP盤の再生では針自体が盤を擦る音、カセットテープではホワイトノイズが明らかに分かりますね。再生して取り込む時にこれらの共振音も一緒にデータ化してしまっています。アナログ盤ばかりを聴いている時はそういうものまでレコードの音と一体化されて違和感なく聴けたのですが、デジタル化して聴くとかなり気になります。まず、取り込んだデータからこの音を消すような処理をするだけでデジタルぽいクリアな音になります。そしてスクラッチノイズもアナログ特有ですのでこれも除去します。可能であれば(耳に依存しますが)、デジタル化の恩恵である超高域の伸びもEQで調整すると良いです。これらは、最近の録音ソフトウェアでは普通に行えるようになってますのでぜひトライしてみてください。
(針音やホワイトノイズ、ターンテーブルの共振ノイズ、それらをアナログを懐かしむための要素として残すことについては僕は否定しません。)