My Own Musical Instruments

Gitane D-500 (s/n #4670 circa. 2005)

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2010年頃、中古ながら使用感の無いほぼ新品の状態のものをヤフオクでケース付き4万円で落札した楽器です。

2003年から始まる世界的なジプシージャズブームに乗って、入門者用に開発生産販売された中国製の廉価マカフェリコピーですが、初期型はマット塗装だったのが不評で、すぐに光沢塗装のこの仕様に変更されました。

後に発売される、14フレットジョイントのスモールOホールモデルのDG-255が大変な人気になったため、この12フレットジョイントDホールのD-500は一部のマニアックなファンのみ向けのギターとなりましたが、定評ある低音とその爆音は販売価格からは信じられないステージ使用OKな楽器です。

この個体がヤフオクで安く出品されたのは、一時のジプシージャズブームに乗ってこの手のギターを買ったのは良いけれど、演奏スキルの習得に失敗したり、扱いが分からなくなって出品者は手放したのではないかと、シリアルナンバーから予想します。特に、たぶんメーカーでの出荷前の修理だと思いますが、指板が変に摺り合わせされています。それでちゃんと弾ければいいのですが、さらにネックがS字に反って、再度の摺り合わせが必要な状態になっています。しかも演奏可能な状態に弦高をセットするとブリッジがかなり低い状態になる、つまりネックのボディへの取り付けアングルがかなり浅いため、これ以上の指板摺り合わせは状況を悪化させるだけだと判断し、こちらのリペアはペンディングしています。

そこで、すぐに元に戻せる状態で改造して「弾ける楽器」にできないかと考え、ナットとブリッジの交換によるスチールギター化を思いつきました。マカフェリでスチールギターなんておかしい、と考える方も少なくないと思いますが、実は1930年代にフランスセルマー社はスライド用のDホールマカフェリを実際に生産し出荷していましたので、これは我ながら良いアイデアだと思います。

弦はダダリオのジプシーギター用セット.011〜.046をそのまま使って、6弦からG-D-E-G-B-Dに調弦しています。

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