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僕は野外フェス以外ではめったにカップラーメンを食べることがありません。したがって、普段の買い物でカップラーメンを買うことはまずありません。でも、今日は右画像のカップ麺を4パッケージも買ってしまいました。音楽関係で僕の親しい人、特に関西の人なら、このパッケージを見て、なぜだか分かるでしょう。
パッケージに炒麺処・可門−黒胡麻麺とありますが、炒麺処・可門は、知る人ぞ知るブルーグラス・ギタリスト&バンジョー・プレイヤーの清水泰三さんのお店です。清水さんは10数年前にお店を始め、ブルーグラスの演奏からは若干離れているようですが、お店の方は連日のように行列ができる大変な人気店になっています。一緒に店に出ている奥さんも実はかつては(今でも?)珍しかった女性ドブロ・プレイヤーであり、一人娘もバンジョーを弾くことにはまっているらしいです。まあ、なんというか、最近流行のブルーグラス一家なんですよ。
先日帰阪した時にお店にちょっと寄らせてもらったのですが、その時に人気メニューがカップラーメン商品化されるらしいということを店主より聞いていまして、最寄りのコンビニをウォッチしていました。それで、ようやく今日になって販売されているのを見つけたわけです。話しでは、ファミリーマートの企画だということですので、気になる人は、お近くのファミリーマートで見つけて下さい。たぶん、期間限定だと思うので買い逃しにお気をつけ下さい。
それで、買ってきたのは良いけれど、家でカップラーメンを食べる習慣が無くて、まだ食べていません。近々お昼ご飯に頂くことにします。お店のメニューで出している黒胡麻麺は、秒単位で正確に湯がき上げられた麺を、グラム単位で調合された調味料やスープと共に瞬時に鉢に盛られて出てきます。このラーメンの肝であるゴマの香りは目に痛いくらいですが、満腹であっても新たな食欲を呼び起こすくらいの自己主張を持っています。可門は炒麺処と謳っているように、開店以来メインのメニューはいわゆる什錦炒麺(五目あんかけ焼きそば)なんですが、店に居た短い時間で感じる限り、客の半分近くがこの黒胡麻麺を注文しているようでした。もちろん、什錦炒麺はマスコミで紹介されるほど美味しく素晴らしいのですが、この黒胡麻麺も最近は人気メニューであるようです。
じつは、黒胡麻麺とは別に白胡麻麺もメニューにあります。カップルのお客さんなどは、白と黒を一杯ずつ頼んで半分こしている人も多いようです。胡麻のラーメン以前に、可門の普通のラーメン(中華ソバというべきか?)も大変美味しいのです。お店を始める10数年前に、店主と一緒に大阪中の美味しいと言われたラーメン屋を何軒もはしごして、ラーメンの味に対しての所望をいろいろ申し上げたのを懐かしく思います。さらに、こんなのはどうか?と提案させてもらったメニューに、白胡麻麺の原形があったように覚えています。薄味であっさりとしながらも、素材からしみ出たアミノ酸が食後の舌に残る可門の中華ソバは、ラーメンとして必要充分な美味しさがありますが、それだけでは当時ブイブイ言わしていた京都系コッテリスープの(今思えば不味い)ラーメンに慣れた一般市民には頼りないのではないかとも思いましたし、可門でコッテリスープなんかだして欲しくなかったので、練り胡麻をたくさん入れた中華そばを提案したような記憶があります。昔のことなのでちゃんと覚えていませんが…。
まあ、ということで、縁浅からぬラーメンがカップ麺になったということで、うれしくなってしまいました。ここだけの話ですが、店主の話では、お店で出している黒胡麻麺を期待してこのカップ麺を食べるべきではないということです。つまりあれということなんでしょう。