BLOG

帰阪〜40周年記念宴会Update : 2006/11/20 Mon 13:58

8月に宝塚フェスで帰阪したばかりですが、この18日土曜日朝10時過ぎ東京駅八重洲口発のプレミアム昼特急というハイウェイバスで急にまた大阪に行きました。というのも、僕ら関西ブルーグラス人脈にとって縁の深い場所の記念すべき宴会に来ないかという、さる方のお誘いがあったからです。ハイウェイバスは東名〜名神の渋滞で1時間遅れになりましたし、新御堂も混んでいましたので、終点の大阪駅桜橋口を待たずに千里ニュータウンバス停(桃山台駅前)で下車して御堂筋線で梅田を目指しました。遅れついでに大阪風景をデジカメに収めてみました。右画像は地下鉄御堂筋線梅田駅の南出口から見たホームです。子供の頃から見慣れた大正時代の香りがする優雅なドーム型のデザインが懐かしく感じました。もっとも子供の頃に初めてこの駅を見た時は、もっと壮大に感じましたし、たしかホームはもっと狭かったと思います。昔の阪急梅田駅(今のグランドビルのところにホームが有って、切符売り場は道路に面していました)もかっこよかったですね。

地下鉄梅田駅の改札を出ると、そこはウメ地下の渾沌とした広場(右画像)があります。放射状に地下街が接続されていて、地元の人でないと方向感覚が無くなります。昔はもっと暗かった印象がありますが、とても明るく、さらに接続する地下街が増えたような気がします。1980年頃、楽器を裸のまま持ってこの地下街を駆け抜ける仲間が居ました。地下街の西の方を上がったところにテキサスというステーキハウス兼ライブハウス、東の方を上がったところにライブハウス・チャーリーブラウン、ピザハウス・シェーキーズがあり、それらの二ヶ所、あるいは三ヶ所で同時にライブをする強者(守銭奴と云うべきか)がおり、ステージを終えるとそのまま地下街を走って移動し、別の店でステージを始めると言う超人的なスケジュールをこなしていました。僕も一度だけそれをやったことがあります。また、繋がっている地下街には銭湯もあって、出番前に一風呂というのもありだったようです。

そのウメ地下を東の方にどんどん進むと突き当たりが「泉の広場(右画像)」です。昔は冬は寒くてもっと殺風景だったような気がしますが、今ではとても明るくオシャレな一角になっています。「泉」には相変わらず投げ銭がけっこう入っていました。この一角にあったカンテグランデというインド喫茶は仲間内では評判で、デートに利用した人も多いようです。

泉の広場を北側に左折してすぐの出口から地上に上がると、東通りのアーケードがあります。正しくは、阪急東通り商店街だったと思いますが、なぜか「東通り」としか書いてありません。東京で言うと、新宿歌舞伎町のような雑踏です。新御堂筋と阪急東通り商店街がクロスするこの位置から、アーケードを東に進み、一つ目の角を左に曲がると、阪急東中通り商店街になります。

1970年代後半から1980年代前半にかけて関西でブルーグラスバンドをやっていた人なら、この阪急東中通り商店街は懐かしい場所だと思います。当時はブルーグラスのライブハウスとして全国的に有名だった前述のチャーリーブラウン(右画像)が今でも営業を続けています。(残念ながら1980年代半ばにライブを聴けなくなりました。このお店がライブをやめたことが学生バンドの衰退の一因であったと思います。)この商店街は、「ビール:何本飲んでも1本280円」というような看板を出す店があったり、一本西側の新御堂沿いではピザハウスのシェーキーズでライブを聴けたり、ニラの薬味が嬉しい天遊(王将)のギョウザが安く食べられたりと、想い出深い場所です。現在、それらはカケラも残っていないのが残念です。

阪急東中通り商店街を北にずっと進み、雑踏も薄くなってきた所に有る角を右(東)に曲がると、堂山パークアベニューとハイカラな名前の通りになりますが、実はアーケードも無い地味な通りで、今では風俗系の看板も痛く光っています。今回の帰阪の目的地はこの地味な場所に有りました。

目的地に着く前に、驚くべき光景を目にしました。右画像は、今年前半に世間を騒がせたライブハウス・バナナホールの入口です。なぜ世間が騒いだかはググってみてくださると分かると思いますが、閉店したと思っていたバナナホールが営業しているではありませんか。事情は分かりませんが、存続していることに少しうれしくなりました。僕らはこのバナナホールとはけっこう縁が深く、オープン当初に何度か借り切りでコンサートをさせてもらったり、2階にある練習スタジオに最近までお世話になったバンドも多いのです。まして、僕が駆け出しの頃にぬいぐるみバンドのエイギョウ仕事をくれた事務所が、当時はバナナホールに同居していましたから、このホールの去就は他人事とは思えないからです。

ライブハウスごときに感傷的になったのはお恥ずかしい限りです。話しは大きく回り道しましたが、そのバナナホールの隣にある「樽正」という居酒屋が目的地です。実はこの樽正が開店して40周年になり、ブルーグラスの仲間が記念の宴会をするので、お前も来なさいということで、はるばるやってきました。このあたりにライブハウスが何軒かあったことは前述しましたが、その打ち上げや反省会には場所が必要になります。30数年前の深夜にそういう場所を探していた、さるお方がこの樽正を発見したそうです。場所もちょうど良いし遅くまで開いているし、勘定も安い、しかもお店の人が良い人だというので、以来、梅田で何かあるごとに、あるいはお忍びのデートの場所として、樽正は関西ブルーグラス人の憩いの場になっています。サム・ブッシュやベラ・フレックもここで飲みました。僕個人的には、一番食えなかった頃に、樽正のお母ちゃんにいろいろお世話になったことがあり、記念宴会のお誘いを受けて断る理由がありませんでした。10数年ぶりに伺いましたが、ちゃんとお母ちゃんも覚えてくれていて嬉しかったです。また、昔馴染の諸先輩方、旧友と演奏抜きで無礼講を楽しませていただきました。50周年も是非声を掛けていただければと思います。

▶宴会の模様をコチラにアップしました。

▼ Comments for this post

From : Q. Nakai   Date : 2006/11/20 20:33

Hikaru 様
 本当に遠い所を、来てくださってありがとうございます。久しぶりに酒を飲みながら、ゆっくりとお話ができて、とても嬉しかった。また、一緒に飲みましょう。
再会を楽しみにしております。

From : Hikaru   Date : 2006/11/21 10:56

Q様
酒飲み復活うれしく思います。こんな機会を設けてくれた樽正と幹事さんに感謝です。今度はもっとゆっくりと楽器を持ちながら飲みましょう。

From : ゆき   Date : 2006/12/28 17:41

昨日、マイク・コンプトンを囲むブルーグラス宴会の席で恭子ちゃんが、「長谷川君がHPに樽正宴会書いてくれてるよ」と教えてくれました。写真もたくさん載せてくれてありがとう。宴会の写真ももちろんすごくうれしいですが、樽正までの道のりの写真に添えたコメントも懐かしかったです。そうそう、そうだったよねー。
また何かあるときはぜひ来てくださいね。私もカップ麺はほとんど食べないけど、黒胡麻麺は買いました。

From : Hikaru   Date : 2006/12/31 17:04

ゆきさん、今回の宴会の主催、お疲れ様でした。楽器を持っていかなくて良い時(つまり演奏しない時)は、できるだけカメラを携行しようと思っています。大阪で身内の面白そうな催事がありましたら、財布と相談しながらもきっと参加すると思いますので、また誘って下さい。

▼ Comment form