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バンジョーの名手、Don Renoと甘いボーカルのRed Smileyが組んだTennessee Cut-Ups は50〜60年代にたくさん録音を残しています。レパートリーは、ソリッドなブルーグラス・サウンドから、ジャズ曲、美しいカントリー・バラードまで、当時のブルーグラス・バンドとしては異色の多彩さを誇っていました。なかでも、単弦奏法やコード奏法を駆使したRenoのバンジョーをメインとしたインスト曲は、他のバンドの追従を許すことなく当時の最先端を行っていました。
初期の録音では、マンドリンに一流のセッションマンを起用し聞き応えがあります。フィドルのMack Magahaは後にRichard Greenに影響を与えたテクニシャンでもあり、カントリー・フィーリングあふれるフィドリングはもっと注目されて良いでしょう。写真真ん中の子供はRenoの息子で、これまた凄腕でした。
僕は、Don Renoから、レパートリーに向ける広い視野と作曲技法を学びました。また、単純なコーラスでのテンション・ノートを使ったアレンジなど、この人から受けた影響は筆舌に尽きません。