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Bill Monroeは1930年代に兄Charlieと組んだMonroe Brothersで人気を得た後、39年に自分のバンド「Bill Monroe & his Bluegrass Boys」を結成しました。その後、46年にLester Flatt(g)、Earl Scruggs(bj)、Chubby Wise(f)、Cedlic Rainwater(bs)というメンバーで、後にブルーグラスと呼ばれることになる演奏スタイルを完成させます。Bluegrass Boysは1996年9月9日に彼が死ぬまで活動を続け、カントリーやロックの素晴らしいミュージシャンをも多数輩出しました。
ブルーグラス音楽の中のBill Monroeのスタイルは「High Lonesome Sound」と呼ばれ、彼の言わば音痴なテナー・ボイスが黒人のブルーノートにも通じる緊張感をかもしだしていました。白人のブルーノートとも呼べるマウンテン・マイナー・スケールを多用したブルージーなスタイルでの演奏は、他のブルーグラス・バンド、とりわけ袂を分かったハッピーな演奏を得意とするLester Flatt & Earl Scruggs & Foggy Mountain Boysなどとは対照的でした。マンドリンの演奏は、通常、フィドルのフレーズを摸倣しますが、モンロー・スタイルと呼ばれるスタイルは独特のシンコペーションを多用したクラシック・ブルースのギターにも似た緊張感があります。
僕にとって、Monroeは彼こそが唯一無二のブルーグラスそのものであり、無視して通ることはできません。ブルーグラスを演奏すること=彼の音楽に敬意を表するということ、です。敬意が無い人は正しくブルーグラスを演奏できないでしょう。