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以前取材のあったバンジョー教室の記事が、7月の半ば、東京新聞さんに掲載されました。現在のところ、記事を通じての読者からのお問い合せは、「4弦バンジョーは教えていないのか?」という一件のみで、ほとんどありません。
この記事ですと、ブルーグラスで使う5弦バンジョー専門に教えているように読み取れますが、実はニューオリンズ・スタイルやディキシーランド・ジャズで使う4弦(テナー)バンジョーもちゃんと教えています。インストラクターである僕自身が、ブルーグラスもトラッドジャズも演奏するから、これが可能です。業界では珍しい、4弦でも5弦でもどちらでもOKという教室になっています。
さらには、ブルーグラスギターやジプシージャズギターもご受講いただけます。こちらも現役でステージ演奏をしていますので、ナンチャッテではない基本からレッスンを致します。これにつきましては、取材記事が、だいぶ前にアコースティック・ギター・ブック第40号に掲載されました。
さらには、初歩のブルーグラスマンドリンや、ジャズマンドリンの初歩アプローチも勉強して頂けます。
レッスンについての詳細は下のバナーをクリックして教室のサイトを御覧下さい。
最近、少しショーロ音楽を聴くようになってます。南米方面は全くもって門外漢ですが、少しは薀蓄を語れるくらいにはいろいろ聴いています。見当違いや嘘も多いと思いますが、ご容赦を。
ショーロはChôroと書いて、ブラジルの音楽の一つのジャンルです。ブラジルでは既に滅んでしまったボサノバの誕生よりも、遥か100年くらい前からショーロの曲が作られています。主にロンド形式を持つショーロの楽曲は、ジャズの元になったラグタイムや、フランスのミュゼットと同じ構成です。本場のショーロのミュージシャンは、ジャズ以前に音楽ジャンルとして完成したということを誇りにしているようです。
ありがたいことに、最近はジャズのライブでもマカフェリギターの長谷川光と紹介されることが少なくなりました。着実にマカフェリギターの認知度も上がってきていると思います。しかしながら、マカフェリが人名であるということも、その名で呼ばれるギターがかつてフランスSelmer社で生産されていたということも知られておらず、楽器のユニークなデザインのみが独り歩きしているように感じます。そこでひとつこの辺でマカフェリとは何かということを改めて記しておきたいと思います。
1900年イタリア北西部生まれのマリオ・マカフェリ氏、成人する頃にはバイオリンやマンドリン、ギターの製作家として有名でした。同時にクラシック・ギター演奏家としても、アンドレ・セゴビア氏と並ぶ実力の持ち主として名を馳せていました。
1920年代終わり頃のマリオ・マカフェリ氏の演奏。
もう時代は手描き譜面の時代じゃないと思っていても、僕の周辺のミュージシャンのITスキルはそんなに高いものではなく、コンピュータで作ってプリントした譜面を渡すと、いつもびっくりされて「どうやって作るのか?」という質問を必ず受けます。
20年くらい前なら、楽譜作成用ソフト、つまりノーテーションソフトウェアは高価でしたので、専門に仕事をするような人でない限り購入できず、そこまでしてコンピュータで譜面を書きたいミュージシャンもほとんど居なかったと思います。この10年位で安価なソフトが市販されるようになったり、場合によっては無料で使えるソフトウェアも出てきましたので、如何にITスキルが低くても、それを使って楽譜を書いてみようというミュージシャンが今はそこそこ居ます。ですが、ソフトウェアの操作を完全に習得できずに、手書きした方が早くて楽という御仁もこれまたたくさん居るようです。
僕がこの数年重宝している譜面ソフトにTuxGuitarというものがあります。これはインターネット上からダウンロードして使える無料ソフトウェアです。WindowsからMac OS、Linux上でも同じ操作で使えますし、ITに弱いどころか譜面にも弱いアマチュア・ミュージシャン向けに作ってあるので操作もシンプルで覚えやすいです。(その分できることが限られるようですが出版を目的としないなら充分の機能です。)英語アレルギーの人は、日本語表示も出来ますのでご安心を。
一般に現代ジャズ・ギターの祖とされるCharlie Christian、テキサス州生まれオクラホマ育ちで、彼の地で流行してたウエスタンスイングで早くから電気ギターを弾いていたEldon Shamblingに影響を受け、1936年頃から本格的に電気ギターを始めたと云われます。
1939年、Benny GoodmanのプロデューサJohn Hammondの後押しで、Goodman Sextetに加わり、(パーマネントという意味では)初めての電気ギターによるジャズ演奏で一世を風靡し、1942年25歳、結核で早逝する直前にはBe-Bop創生の一翼を担いました。
Christian以前にもジャズバンドにおいてメロディ・アドリブを弾いたギタリストには、Teddy BunnやDjango Reinhardtが居ます。Djangoが1939年に盟友Stephane Grappeliと分かれて、翌年、新しく自身のクインテットを作った時、Goodman + Christianのサウンドを意識したのではないかと僕は思います。Djangoが本場アメリカでジャズギタリストとして認知されるのは1946年の渡米時あたりからであり、当時すでに亡くなっていましたが、Christianが開祖としての地位を確立していたために、今日のジャズ界においても、Djangoの評価はChristianほど高くありません。しかしながら、アメリカの初期の電気ギタリストの多くがDjangoに影響を受けていたように、ChristianもDjangoからアイデアを得たのではないかというような録音が少なくありません。