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「ジャンゴの日」というトピックでも書きましたが、今から10年前にはDjango Reinhardt没後50年ということで、本邦においてもDjango Reinhardtの音楽やフォロワーの演奏するジプシージャズが人気を博す所となりました。
それで、日本でもいよいよ、ジプシージャズについて、ファンが正当な評価をしながら演奏家のリスペクトを受け止める体勢ができたか、と言うと、まだまだ時期尚早でした。特に「フォロワーの演奏するジプシージャズ」のみが評価され、「ジャンゴの弾いたジャズ」は無視されたような格好でした。ファンもプレイヤーも、ジプシージャズの祖としてのジャンゴへのリスペクトはありますが、ジャンゴの残した演奏に対しての評価がまともに行われたか甚だ疑問です。
同じ理由だと思いますが、ジャンゴの演奏から演奏方法を学ぶのではなく、フォロワーの演奏をお手本に入門するプレイヤーが後を絶ちません。ジャンゴよりフォロワーの方が遥かに高度な演奏ですし、古臭いモノラル録音のジャズ演奏よりも、たまに8ビートの混じる現代のジプシージャズの方が入門者にはとっつきやすいのでしょう。なので、ジャズ演奏の一つの流派(方法論)としてジャンゴのお作法でギターを弾くのではなく、完全に独立したジプシージャズというジャンルの上でギターを弾くという感覚なのでしょう。裾野を広げるには良かったとは思います。ただ、若い人の中には、自分はマヌーシュのギタリストだという人も居て、なんか気恥ずかしい気持ちにもなります。(せめて、ジャズ・マヌーシュのギタリストと言って欲しい!ハードディスクのことを「ハード」というおっさんと同じレベルの教養では悲しい。。。)
5月16日は今風に言えばジャンゴの日にあたります。Django Reinhardtの誕生日ではなく、亡くなった日、命日です。ジャンゴが逝ったのは1953年5月16日です。そうです、今年の5月16日は没後60年にあたります。
思い出せば、10年前の没後50年だった2003年は日本でジプシージャズが認知された元年だったと思います。わがYellow Django Revivalもその年に結成しました。
前年の2002年にはこんな本が出版されたり、2003年秋には記念アルバムが録音されたり、日本で始めてのジャンゴフェスが開催されたりしました。ジプシージャズ好き界隈にはクレイジーな一年でした。
生誕100年の2010年にはイベントもいろいろ企画されて、僕もジャンゴ生誕100年を記念した「Swing Session In Paris」というアルバムのライナーを書かせていただきました。Yellow Django Revivalでも記念コンサートに出演させて頂きました。
そして、残念なことに思ったほど世間では騒がれていないのが今年の没後60年です。(この日を境にDjangoの楽曲の著作権も切れます。)一時の熱狂的なブームが去ったのでしょうか。好意的に考えれば、ファンやプレイヤーも成熟したということでしょうか。30数年来のジャンゴファンである僕にとっては寂しくも有り、誇らしくもあります。
New Orleans Crawfishは、元々、新宿三丁目にある銅鑼のオーナー永谷さんがプロデュースしてできたバンドです。新宿系トラッドジャズで何か新しいサウンドをということで、Evan Christopherの「Django A La Créole」のフォーマットを借りるために、新宿界隈のミュージシャンが集められました。(コピーじゃないよ!)
あまり演奏機会がありませんが、銅鑼にて久々のステージを行います。13時から対バン有りで2回ステージの予定です。また、なんとチャージ無料で、飲食は持ち込み自由です。(缶ビールのみお店の中でも買えます。)
大型連休最後の休日、お時間有りましたら遊びに来て下さい。
一昨年以来、久々に大阪でギターのライブをやります。
大阪で次の日に所用ができたところ、ギターの川瀬さんが上手にブッキングしてくださいました。ジプシージャズみたいな音を出す予定です。
メンバー:
川瀬眞司 ギター
長谷川光 ギター
中村尚美 コントラバス
小路ケンスケ バイオリン
2013年3月7日(木)
開場:18:30
開演:19:00
チケット:
前売:¥2,500.-
当日:¥3,000.-
大阪のおともだちの皆さん、よかったら来てね。
年の始めに目標というか、希望を述べたいと思います。もう一昨年になりましたが、フランス、サモアで行われたジャンゴ・ラインハルト・フェスティバルに行きました。その時の感動は今でも薄れません。ぜひ今年こそ再訪したいです。(財布とスケジュールの問題を克服しなければなりません。。。)
下の動画は既出ですが、一昨年の渡仏時に撮った鉄人垂涎の車窓ビデオです。パリ郊外のムランから、サモア・フェス公認キャンプ場があるサモローまで鉄路で移動し、フェス会場でのジャム風景などをルポ風味に納めました。