My Own Musical Instruments

Gibson ES-150 “Charlie Christian” (1937)

1937年製の電気ギターです。まともに使えるメーカー製電気ギターとしては世界初の楽器です。でも、実はこれ、GibsonのOEMでRecording KingというブランドのModel Bという楽器です。

戦前、Gibson社はKalamazooやCromwelといったセカンドブランドで仕様を若干ダウングレードした楽器を安く製造していました。そういうGibsonのセカンドブランドの中で最も有名なのがRecording Kingで、ギター、バンジョー、マンドリン等をこのブランドで販売していました。

チャーリー・クリスチャンが有名にしたGibson社初の電気ギターES-150は、同社アコースティック・カーブドトップ・ギターのL-50を元に設計され1936年に発売されましたが、ES-150とほぼ同じ仕様の電気ギターがRecording Kingでも販売されました。

Recording KingのModel AやModel Bという電気ギターの特徴は、有名なチャーリー・クリスチャン・ピックアップのボビンの両端が丸いことです。そして、なぜかボリュームやトーンのコントロール・ノブがボディ低音側中央に配置されていました。F穴の形状もGibsonブランドと違います。Model Bは単板削り出しのギターとしてES-150よりもグレードの高い材料を使用しているので、ES-225の16インチ版的ニュアンスが強いと言えます。

このギターは、ペグヘッドのデザインが違うだけでほぼGibson ES-150と同じギターなので、見かけGibson ES-150に見えるように改造しました。

ピックアップは有名なCharlie Christianピックアップなんですが、これもRecording Kingのモノはカバーが楕円形だったのでオリジナルES-150のように六角形に改造し、2弦と6弦の出力が強いのでバーの2弦と6弦の位置を削り落としました。

使用弦はD’adalioのChromesというフラット・ワウンド弦です。もちろん3弦は巻弦。

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