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PantherってMac OS Xのバージョン10.3のことです。
僕のメインマシンはPowerBook G4の一番最初に出たチタニウム製の奴で、クロックは今となっては亀のような500MHzという機種です。買ってからもう2年半経って、OSをMac OS 9.1からMac OS X 10.2.8まで少しずつバージョンアップして使ってきました。一番劇的だったのは10.2(Jaguar)にアップする時で、それまではOS 9と併用してOS Xを使ってましたが、OS Xのスピードアップで、この時以来OS Xのみで仕事もプライベートもこなすようになりました。
で、Pantherです。このアップグレードは、慎重にマニュアルを読んで、今までの環境が引き続かれることを確認してから行いました。ところがどうでしょう。上書きインストールはできたものの、環境が引き続かれていませんでした。というのも、今まで使い勝手を考えて、ホームディレクトリを/Users以外の別パーテーションに変更して使っていたのが、原因だと考えられます。しかも、UNIX使いにはあるまじき、rootログインで作業することも多く、rootのホームディレクトリもまた違った場所に変更していました。ですから、このアップデートでは本来のホームディレクトリに引き戻されて、諸々の環境設定を一から行うこととなりました。
しかし、僕の場合、ガンガンにカスタマイズして使ってますので、環境設定を一から行ったり、ソフト類をまたインストールし直すのが大変な作業であったりします。今までのホームディレクトリをそのまま使えるようにコマンドラインでシンボリックリンクを作ったのが、全ての元凶です。前のバージョンで作られた環境設定に互換性が無かったり、動作しないカスタマイズソフト(主にApplication Enhancer関係)が多くて、ログインもままならない状態になってしまいました。
互換性のない部分の原因を探って、ログインできるようになったら、昔からのマック使いの悪い癖で、不要なシステムファイルを棄てるという行動を起こしてしまいました。これまで、これで失敗したことは無かったのですが、今回はこれでハマりました。つまり、起動すらできなくなったのです。
UNIXの操作は、普通のマック使いよりは多少分かっていますから、コマンド+オプション+Sキーを押しながら起動して、シングルユーザーモードでいろいろ修復を試みました。スクロールしてゆく起動画面を見ながら、マシンが止まる瞬間の動作をチェックして問題のあるファイルを探し出しましたら、削除したシステムとは全然関係ないシステムチェック関係の機能拡張が完全に動作していないことがわかり、OSのBaseSystemだけ再インストールして、僕のマシンはようやく思った通りの動作をするようになりました。ここまで、まる2日間、仕事がストップしました。こんな手強いアップデートはマックでは初めてです。Windowsならまだしも…。
Pantherを入れてみて感じたのは、そのブラッシュアップされた速度です。かつてOS 9の時代と同じ速さをOS Xを入れた同じマシンで感じることができました。全て速くなっています。他に変わったことは、ユーザインターフェイス全体の色調が若干暗くなったことがあります。今までのOS Xは、アクア調と呼ばれる透明感溢れる水色と、特に白が眩しいデザインでしたが、このPantherからはOS 9時代にプラチナ調と呼ばれたグレーがかったメタリックな質感をメニューバーやタイトルバーに取り入れています。僕のチタニウムG4にそれがとてもマッチしています。
Pantherになって使えなくなったソフトも少なくありませんが、オンラインソフトではぞろぞろとバージョンアップされているようですので、アップデートを待ちます。