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テレビ東京で二夜連続で先日放映されたらしいテレビドラマスペシャル「李香蘭」を見ました。かなり久々に僕が見たテレビドラマの感想を書いてみましょう。(番組の詳細はリンク先をご覧になると分かりますから、ここでは省略。)
最近趣味にしている戦前の流行歌がらみで、李香蘭(山口淑子)さんのアイドル時代のことは、いろいろなサイトや文献で知っていましたので、ドラマ中の当時の場面は、筋を先に言えるほど退屈しました。個人的にこのドラマに期待したのは、魯山人の役は誰がやるのか?など、戦後芸能界を一時引退していた頃(僕なんかが生まれる前ですし、僕はその頃のことをあまり知りませんので…)のお話でしたが、脚本はその時代を全く省いていました。
山口淑子さんが芸能界・政界を引退して久しいですが、この10数年の間に何度か、テレビ番組やステージレビューとして李香蘭の物語が取り上げられたらしいです。僕はそのどれも見ていなくて、今回の上戸彩さん主演のものが初めて目にする李香蘭物語でした。普段のテレビ無し生活から、上戸彩さんが一体何者なのかも知らずに観ましたが、お歳(たぶん20歳くらいですか?)の割りに、しっかりと演技されているように感じました。それに何と言っても、姑娘姿はとてもかわいらしく清潔感溢れ、僕らぐらいの歳のオッサンなら、ちょっとキュンとしたのじゃないでしょうか。
上戸彩さんは頑張って演技されていましたし、ワケシリ顔のオッサンがツッコミを入れるのはかわいそうなのですが、実際の李香蘭の戦前の映像や音源が目や耳に焼き付いている身としては、上戸彩さん扮する李香蘭は全く別物であったことは、(僕が書くまでも無く、アイドル李香蘭のカバーを期待していた人であれば)正直なところでしょう。特に、本物の李香蘭の若い時の歌声は、声楽で言うところの完璧なソプラノで、上戸彩さんに同じキーで同じ声の張りで歌えというのは無理だったようですね。(僕は中国語は分かりませんが、中国語での歌唱はかなり練習されたように感じました。)
本物の李香蘭の写真を見ると分かりますが、戦前の日本人としては、かなり日本離れしたバタ臭い顔の作りで、化粧もそれを強調するかのようでした。女優としての財産は、20歳そこそこの年齢と、このエキゾチックな容貌があったと思います。上戸彩さん演じる李香蘭は、この部分で少し遠慮気味かなと思いました。ノーメイクであっても地顔が奇麗な娘さんだと思いますので、もっとメイクで化けることができたのでは無いでしょうか?まぁ、これは李香蘭を知らない若い世代の人達には逆効果かもしれませんが、清純さの演出がエキゾチックさに勝っていたように思います。いろいろな文献を読むと、もうちょっとスター然とした下世話な部分もあったように感じますから、上戸彩さん演じる李香蘭はこの部分で違和感がありました。上戸彩さんの問題ではなく演出家の問題ですね。
戦前のアイドルでバタ臭い容貌と言えば、渡辺はま子さんも同系統のお顔をされていたと感じます。所属レコード会社の問題と聞いていますが、李香蘭が映画で歌った歌は、渡辺はま子さんがほとんどをレコード化していました。また、李香蘭に勝るとも劣らない素晴らしい歌唱をそのSPレコードで聴くことができます。(李香蘭が歌った劇中歌のいくつかは、戦後1950年代に山口淑子名義で新たに吹き込まれています。もちろん素晴らしい歌です。)
視聴率など僕は関知しませんが、番組サイトの掲示板を読むと評判はかなり良かったことが分かります。制作関係者の皆さんが味をしめていらっしゃるとしたら、今度はぜひ、淡谷のり子物語とか、ディック・ミネ物語も検討していただきたいと思います。さらに、実演できるミュージシャン役をもしお探しなら、ポマード用意して駆けつけたいと思います。
こんばんは!
「慢性李香蘭狂信症症候群末期的完治不能重症患者」です!
私のblogへ遊びに来て下さい!
Tony様
blogのURLが分かりませんが…。
大変失礼いたしました!
http://blogs.yahoo.co.jp/axttony
よろしく!
Tony様
blog拝見いたしました。いやはや大変なコレクションですね。おそれいりました。がんばってください。
私は「愛国の花」や「サヨンの鐘」が大好きです。渡辺はま子が歌った歌は、本当にいい歌がたくさんありますよね。