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「ジプシージャズのスケール」とか「ジプシージャズの音階」というキーワードで検索して、このサイトや僕の別サイトを見られる人が多いようです。
スケール(scale)は日本語では「音階」と呼ばれますが、ある音を基準にして、そこから一定の規則で音を順に並べたものということになっているようです。通常、ジャズやポップスで使われているスケールは1オクターブ内で作られていて、たとえばCメジャースケールなら、ド~上のドまでの1オクターブの間に規則的に音を並べています。
ジャズでは、キーや特定のコード進行で使うスケールが様式化・理論化されていて、多種スケールと楽器ごとにその弾き方を覚えれば、ジャズ的な演奏がある程度行えるようです。
しかし、残念ながらジプシージャズ(あるいはジャズマヌーシュ)においては、ジャズ的なスケールの様式化はありません。ジプシージャズ独特のスケールも無いことは無いのですが、様式としてスケールを主体に演奏することはほとんどありません。テーマ〜アドリブ〜テーマで構成されるジャズ的な演奏であることは間違い有りませんが、ギターはスケールでは無くアルペジオ主体で演奏されます。アルペジオ、つまり分散和音はドミソの三声だけではなく、いくつかのテンションの加わった五声程度のアルペジオであることが多いですが、それはまた別稿で書きたいと思います。(もしかして、このアルペジオをスケールと呼んでますか?)
結論ですが、ジプシージャズのスケールを調べることにやっきになっているアナタ、時間の無駄ですよ。
実は、ジプシージャズのギター演奏で肝心なのは、スケールやアルペジオではなく、音の出し方、つまりピッキングなんですね。
続きはまた別稿で。